アニメ『とある魔術の禁書目録』の劇場版『エンデュミオンの奇蹟』の感想です。『とある魔術の禁書目録』『とある科学の超電磁砲』シリーズのオールスター的な作品です。ファンサービス満載です。
2013年に上映されたファンタジーアニメ映画です。テレビシリーズでは計100話近く(毎週で約2年分)が放映されている人気作品です。原作はラノベ。今回の記事はちょっとネタバレありです。
ゆめぴょん(@yume_pyon)です。こんちはっ!
とあるシリーズについては以前にも記事にしました。世界観の独特さとキャラクターの魅力だけで、ここまで見る気にさせる作品は珍しいと思います。
今回の劇場版は独立したストーリーです。しかし今までのシリーズ作品を見ていて、キャラクターの相関関係を理解していることが前提で物語は進行します。「科学側」と「魔術側」の世界観についても知らないとわけわからないと思います。
『エンデュミオンの奇蹟』の簡単なあらすじと感想
宇宙を飛行できる?「オリオン号」が不時着事故を起こしたけど、乗員乗客88人は無事だったことから「88の奇蹟」と呼ばれます。その時の生き残り「シャットアウラ」が物語の中心的存在のオリジナルキャラです。
一方で上条トウマとインデックスが知り合った、歌手の卵であるアリサも重要キャラです。ステイルとその弟子達がなぜか彼女を襲いに来ます。シャットアウラの属する組織もアリサをねらいます。
そんな危険な状況であるのに、なぜか普通のマンションでかくまい、トウマたちは普通の学校生活を楽しみます。アリサも普通に歌手デビューの準備をします。いくらレベル5の御坂美琴がついていても緊張感なさすぎだと感じますねw
最終的にはシャットアウラのボスである不死の少女と戦う構図になっていきます。しかし吸血鬼の存在を否定したくなる世界なのに、不死の者がいてもそれほど驚かない世界観って意味不明すぎます。
その不死者の野望を叶えるために建造された「エンデュミオン」と呼ばれる宇宙エレベーター。その野望は見てのお楽しみですが、発想がめちゃくちゃすぎて理解しづらいかも。オリオン号の事故の原因も同様です。
物語の最後はお決まりの上条当麻の説教と右手のパンチ!のはずですが、テレビ版と比べると冴えがなくて残念でした。インデックスの歌声もそれほど響かず。スケールの大きな話のわりには、小さくまとまった終わり方でした。
『エンデュミオンの奇蹟』の3つのおすすめポイント
劇場版の内容についての私のおすすめポイントを3つだけ挙げてみます。テレビ版を全て見ていることは前提条件です。
- 作画がきれい
- オールスター出演。ファンサービスが豊富
- 主役級がかっこいい
作画がきれい
なぜこの作品にこれほど気合いの入った作画がなされているのか不明です。商業的にも成功しているので制作にお金を使えるからでしょうか。製作陣の思い入れが強いからでしょうか。
もしテレビ版を見たことない人でも、ストーリーがわからなくても、この絵のきれいさを見るだけでも価値あるかもしれません。CGの使い方も上手いですね。
オールスター出演。ファンサービスが豊富
『とある魔術の禁書目録』『とある科学の超電磁砲』の主要キャラクターが総出演しています。ファンにはたまらないでしょう。しかも各キャラクターの個性やお決まりシーン、セリフなどが惜しげもなくでてきます。
ある意味、お祭りです。テレビアニメやドラマのヒット作を劇場版にするとこの流れが多いです。そしてほとんどは本編の面白さを超えられません。ワンピースはともかく、ドラゴンボールやハンターハンターの映画は見る気もしません。
この『エンデュミオンの奇蹟』もお祭り的要素が強いけど、意外とひっぱらないので見やすいです。しかし学園生活など意味のない場面が多いのが気になります。小萌先生や姫神などのキャラを出したかったからだとは思いますが。
ステイルも弟子を引き連れて出ます。今回はインデックスにかける愛情の言葉がなくて残念でした。ところであの弟子たちは出す必要があったんでしょうか。新キャラはゴスロリ社長、シャットアウラ、アリサだけで充分だと思います。
それにしても神裂かおりの聖人っぷりにはびっくり!スターウォーズのC3POも真っ青の大活躍。ジョジョの究極生物カーズをも超えることが証明されました。ツッコミ所をねらったかもしれないけど、彼女ならありうると思ってしまったり。
主役級(ヒーロー、ヒロイン)がかっこいい
上条トウマ、インデックス、御坂ミコト、アクセラレーター、ステイルなどはかっこよかったですね。キャラクターが定着しているため、動作だけで必殺技がわかっていいですね。初めて見る人には全く意味わからないと思いますが。
個人的にはキャラクターが多すぎて、それぞれの活躍が少なくて残念な面もありました。トウマの説教は説得力に乏しくて、右手パンチも弱ってる敵に向けてでした。ミコトのビリビリももっと見たかったですね。残りは下の残念ポイントで。
3つの残念ポイント
- キャラクターの活躍があまり見られず
- ストーリーの核の部分が薄すぎる
- 不要な歌が多すぎる。マクロスのようには生かされていない
キャラクターの活躍があまり見られず
上でも述べましたが登場キャラクターが多すぎて、それぞれの活躍が見れなかったのが残念。インデックス、アクセラレーター、シスターズなどにしか出来ない活躍も見たかった気がします。
アンチスキルや佐天さんはいつも通りなので問題ありませんね。黒子は「包帯ツインテール車椅子」だったので仕方ないけど、ミコトとの連携プレーも見たかったな。それにしても包帯萌えって本当にいるのでしょうか。綾波レイとかの。
ストーリーの核の部分が薄すぎる
この手のお祭り映画に、ストーリーを期待しても無理ですね。ストーリー(物語)から構成するのではなく、オールスター出演ありきですからね。にしてももう少し深みのある話にしてほしかったと思います。
それに不死者の社長とか、アリサの存在とか、科学でも魔術でも説明しきれない内容がでてきてるのに、一切の説明なしって何なんでしょうか。テレビ版でも吸血鬼や天使や神?みたいなのが出てるので何でもありってことでしょうね。
宇宙エレベーター「エンデュミオン」の存在も薄いですね。これは宇宙を舞台にしたいという発想から始まっただけのように感じます。1000年以上も生きてるのに、この程度しか思いつかないとは。神裂になら殺せる気もしますし。
不要な歌が多すぎる。マクロスのようには生かされていない
歌がテーマの1つなので仕方ないと思うけど、それにしても歌で時間稼ぎしてる場面が多いです。最後の演出のためであるなら、もっとわかりやすく見せてほしかったです。アリサの存在に気づいてない人は多いと思います。
この映画はエヴァンゲリオン、スターウォーズ、ジョジョ?など多くのパロディを含んでいますが、大枠はマクロスにちなんでいると思います。しかしマクロスは「歌」で解決できたけど、この映画は少女社長を倒さないと成立しないのに「歌」は全く無効です。
まとめ:今日のゆめぴょんの好奇心
結局なかなか評価の難しい作品ですが「普通」というのがいいかもしれません。今までの「とあるシリーズ」を見てきた人には、オールスター的な意味で楽しめると思います。ただ映画館でお金出す気はしませんが。
ストーリーはあまり期待しない方がいいでしょう。そもそも100分くらいでこれだけの登場人物を出して、この世界観を説明するのは無理です。おまけに深い物語を展開するなんて、期待する方がおかしいのでしょうね。ただニヤリとしたい!そんな人に一度はオススメです。
なおテレビアニメの劇場版では、次の作品もそこそこ人気あるようです。泣きたい人はぜひ見てください。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』通称「あの花」は2001年のテレビア…
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』アニメ映画感想!始まりと永遠の物語アニメ映画『魔法少女まどか☆マギカ』の前篇・後編の感想です。劇場版3作目『叛逆の…
次回の節約/健康の記事や北海道旅行の続きを見逃さないためにも、をおすすめします(^^)/ の登録
ゆめぴょん(@yume_pyon)でした。ばいちゃお! こてっZzz