マンガ原作『テルマエ・ロマエ』の実写映画化版です。まさかローマ時代の風呂の話でここまでスケール大きく描けるとは思わなかったです。今回はこの映画を見て感じた、現代にも通用するストレス軽減法やスペシャリスト論についても考えてみました。ネタバレあります。
ゆめぴょん(@yume_pyon)です。こんちはっ!
私はイタリアが大好きです。1ヶ月以上かけて旅行したので世界遺産も80%くらいまわりました。マンガ「テルマエ・ロマエ」はその旅行中に日本人のホテルで見つけて読んだことがありますが1巻で興味なくなりました。
たぶん今も読まないと思います。面白いし発想は画期的だと思うので人には薦めるかもしれません。私はそんなマンガが他にも多くあります。例えば「聖☆おにいさん」「へうげもの」など。
読まない理由は単純で、ジャンル的に興味ないからです。「コメディ」要素が強くてオチが弱そうなマンガや小説は好んでは読みません。でもテルマエロマエの映画は2時間くらいだし、とても楽しめました。
「テルマエ・ロマエ」のマンガを読んでない層も取り込む戦略
「るろうに剣心」についての記事で、「マンガ原作の実写映画を成功させる5つの法則」というのを書きました。「テルマエ・ロマエ」もほぼ当てはまります。ファンタジーだけど「るろ剣」と同じ歴史物だし。
マンガを読んだ人の一般的な評価は知りませんが、「るろうに剣心」「テルマエ・ロマエ」「海猿」などのマンガ原作の実写映画がそこそこ人気あった理由は、読んでない層が楽しめたからからだと思います。
私も漫画は読まなかったけど、2時間くらいにまとめた映画なら見れました。そういう風にマンガを挫折した人にも楽しめる映画がヒットするのかもしれません。
ちなみに映画ではありませんが「進撃の巨人」もアニメ化後に、読んでなかった層もマンガを買ってるようです。私の個人的意見ですが、漫画原作よりきれいで楽しめるアニメなんて珍しい例だと思います。
映画「テルマエ・ロマエ」の感想や簡単あらすじ
最初からテンポが良くて、現代日本の風呂やグッズをローマ時代にも活かすシーンは笑いあり、ドキドキあり、日本人としての誇らしさまで刺激してくれて気持ち良いです。つかみはOK!
そして主人公ルシウスがハドリアヌスに認められていくのも立身出世物語で、日本人だけでなく世界中が大好きな展開ですよね。ルシウスが凡人かそれ以下っぽいのがさらに感情移入しやすいです。
そんな楽しい前半に「こんなに飛ばしても大丈夫か」と思ったのは私だけでしょうか。やや詰め込みすぎ感がありました。あれらのシーンをもっと丁寧にやっても良かったのではとも思います。
そしてやはり後半には少しダレます。ケイオニウスを適役にするエピソードや、ルシウスが日本で悩んだり、日本人女性(マミ)がローマにタイムスリップした意味もよくわかりませんでした。
そしてクライマックスは現代日本のじいさん連中がやって来て、得意の風呂作り技術を披露してくれます。彼らの方がマミよりもルシウスのためになったのでは。マミの「夢をあきらめない」という1つのテーマとラブストーリーを描きたかったのでしょうか。
とまぁ、後半は少し退屈になりそうでしたが全体としてテンポもノリも良く、クライマックスやラストも気持ちよく終わったのは好みです。
娯楽としての王道パターンもふまえてるので安心して見れる作品です。日本人の濃い顔をこれだけ集めた作品も貴重(笑)だと思いますので、ぜひ1度は見ることをおすすめします。
テルマエ・ロマエに学ぶストレス軽減とスペシャリスト論
ストレス軽減法の重要性
それにしても温泉やオンドルによって戦争の勝敗が左右されたという発想にはびっくりしました。ありえる話だと思います。現代と違って週休2日の定期休暇はなかったでしょうし。
そして肉体的な治療法については時代ごとに考えられてきたでしょうけど、精神的ストレス軽減の重要性については、近代まであまり重視されなかった気がします。
もし真っ先に取り組んだ国があったなら、強大な王国・帝国を築けたんじゃないかな、とか空想したくなります。
一方で現代はストレスが体に与える悪影響や軽減法がある程度わかってきていますが、回避する方法が少ない気もします。
毎日の仕事や勉強によるストレスを感じてきたら、ゆっくり風呂や温泉につかってみるのも良いかもしれません。そういう風に適度にストレスを発散することが長続きする秘訣の1つだと思います。
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現代のビジネスマンにも通用するスペシャリスト論
「テルマエ・ロマエ」のルシウスは「風呂」以外のことは凡人以下の、いわゆる「風呂オタク」です。現代日本のものをパクったといっても、あれだけの情熱がなければローマ時代に持ち込むことは出来なかったでしょう。
最近のビジネス書などには、これからは「ゼネラリスト」より「スペシャリストの時代」がやってくるということがよく書かれています。ただ私は昔の方が今より「スペシャリストの時代」だったのではないかと思っています。
例えば私の大好きな中国史。漢の祖「劉邦」や三国時代の蜀の「劉備」には「人徳」しかなかったけど彼の周りには知略、武力、政治、外交などのスペシャリストたちがたくさん集まりました。
日本の戦国時代も幕末も同じような感じです。ただそれぞれで勝利を勝ち取った「曹操」や「徳川家康」や「明治政府」はややバランス型の「ゼネラリスト」っぽい点も興味深いです。現代の日本の経営者や政治家も同様です。
映画の中のハドリアヌス帝も「ゼネラリスト」に近い雰囲気ですが、ルシウスを登用したことからも「スペシャリスト」を上手く使っていたと思われます。このような点をふまえて私が考えた5つのスペシャリスト論は次のとおり。
- トップを目指すならゼネラリスト。バランス感覚が大切
- 役員もゼネラリストでいいけど、1分野は専門を持つのが理想
- 執行役員、部長、社員はスペシャリストが理想
- ブルーオーシャンではスペシャリストのトップもあり
- 経営者と社員は根本的に目指すものが違う
3つ目、4つ目のスペシャリストについては「いま」だけの専門家ではダメで、常に時代についていける能力が求められます。例えば、NTT全盛期にアナログ通信の技術者はエリートでしたが、無線とパケット通信の時代の今はお払い箱です。
ブルーオーシャンとは未開拓市場、レッドは競争市場のことです。4つ目については例えばビルゲイツ、スティーブ・ジョブズ、ザッカーバーグや、京セラや任天堂や旧ライブドアの創業者とかが良い例だと思っています。
ブルーオーシャンでは奇抜な考えによる試行錯誤の時間が許されるけど、レッドオーシャンではちょっとしたミスが命取りになるので減点制に近くなり、事なかれ主義になってしまうから「ゼネラリスト」が向いているのではないでしょうか。
5つ目について、社長や役員をサラリーマンのゴールと考えるような日本的経営は安定期にしか通用しないのではないかと考えます。今は変革期なので社員から登りつめた生え抜きの中途半端なゼネラリストでは視野も狭くマイナスだと思います。
将来の働き方は個々人で考えるべき問題
と少し偉そうなことを書いてますが、自分でも考えさせられる内容です。私は大学まではスペシャリストを目指してたけど、企業に就職してからは特別な専門を持たないゼネラリストに誘導され、自分でも目指してた気がします。
上ではあくまでも私のスペシャリスト論について書きました。でも私は評論家の意見は聞きたくないし、自分も評論だけの人にはなりたくありません。だから上の内容はただの読書感想文だと思いながら読んで頂ければ幸いです。
まとめ:今日のゆめぴょんの好奇心
「テルマエ・ロマエ」の映画同様に後半は退屈な話になりました。まぁ世の中そんなに単純な構造ではないのはよくわかってます。「スペシャリスト」「ゼネラリスト」で検索した中で参考にした記事は下の2つです。各自で考えてみてください。
◆エンジニアが目指すべきは、スペシャリストかゼネラリストか
◆時代は「ゼネラリスト」から「スペシャリスト」へ
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ゆめぴょん(@yume_pyon)でした。ばいちゃお! こてっZzz