映画『宇宙兄弟』の感想です。人気の漫画やアニメの実写劇場版です。近未来の宇宙飛行士を目指す物語で、テーマは「夢」「兄弟愛」でしょうか。私のおすすめ点と残念な点を3つづつ挙げてみます。
ゆめぴょん(@yume_pyon)です。こんちはっ!
2012年に上映されました。大ヒットではないし、SNSでもそれほど話題にはならなかったけど、見た人の評価はそこそこ良いです。ネタバレありです。
宇宙兄弟の簡単なあらすじとテーマ
日常生活が忙しくなる前、そう、子供の頃は「宇宙」「深海」「古代」などにあこがれを抱いたり、その神秘性に取りつかれたりした経験を持つ人が多いと思います。私もその1人です。
『宇宙兄弟』の主人公は兄と弟の2人です。弟は子供の頃に抱いた「夢」に一直線に向かい続けて実現してしまいます。兄は現実を見すぎていったんは「夢」をあきらめますが、子供時代の誓いを思い出して再び「夢」に向かいます。
ストーリー的には夢や目標を「宇宙飛行士」に設定した出世型サクセスストーリーです。何かを目指す子供だけでなく、夢を忘れてしまった大人たちにも1度は見てほしい映画です。
細かいストーリーについては、以下でふれていきます。
3つのおすすめ要素
私が感じた、映画『宇宙兄弟』のおすすめ点です。
- 「夢」に向かっていく姿勢がすばらしい
- 宇宙への挑戦
- 兄弟愛を感じる
「夢」に向かっていく姿がすばらしい
兄の六太(ムッタ)が一度はあきらめた「夢」を思い出して、一歩づつ向かい続けていく姿勢がなかなか良いです。しかも挫折からはい上がる様子が共感を呼ぶのだと思います。
「夢」に向かうストーリーは王道ですが、この『宇宙兄弟』では目標が単純な「夢」ではなく「弟」であることが新鮮です。「兄」や「親」ではなく「弟」です。コンプレックスの原因を目標に変えてしまえるのは六太の性格ならではかもしれません。
宇宙への挑戦
昔から宇宙を題材にした漫画・アニメ・映画などは多いです。しかしけっこう簡単に宇宙へ行けてしまいます。そういう意味では宇宙へ行くことが目標になってる作品は少ない気がします。
『宇宙兄弟』では宇宙飛行士になるための適性試験や気持ちの持ち方など、宇宙へ行くために必要な要素が語られます。弟の日々人(ヒビト)が月面着陸しますが、命の危険を伴う事故にあってしまいます。宇宙は身近ではない存在です。
六太達6人の閉鎖空間での試験では、宇宙での長期生活が精神的に容易ではないことが示されます。でもその最後にみんなでいきいきと宇宙の話をします。そのシーンが私は好きです。
やはり「好き」ということは強いなと感じました。未知なる宇宙へかける情熱の基本は「好き」からなんだなと思いました。
兄弟愛を感じる
兄弟2人が子供時代に宇宙へのあこがれを抱きます。そして道のりは違ったけど、同じ目標に向かいます。子供の頃は兄が弟を助ける場面が多かったのに、大人になってからは弟が兄を励ます役回りになります。
六太は弟の日々人に対してコンプレックスを抱いていたと言っているけど、実はそれほど強くではなかったような気がします。ひと昔前までなら歳が1つ違っただけでも年上がエライと思われてたけど、今はそんな事ないですよね。
特にネットの普及により、昔は年長者しか知りえなかったことが、今はだれでも好奇心と向上心が強い人ほど多くの情報を得ることができます。会社でも上司の方が偉いと思える機会は少なくなりつつあります。
兄弟に関しても同じです。しかしこの映画はその部分には焦点をあてていません。「同じ夢」を兄弟の目標として描いた点に共感した人が多かったんだと思います。六太が昼間の月に向かって走り、日々人の心配をする様子が感動的でした。
今まで書いてきた映画感想の中で「親子愛」「夫婦愛」「兄弟愛」に関する記事です。気が向いたら読んでみてください。
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3つの残念な要素
テーマは良いのに、視聴後もなんか足りない気がしました。そして残念だと思った点です。
- ラストがいまいち
- 登場人物に特徴(キャラ)を感じられない
- 夢に向かうが、幸運要素が多すぎる
ラストがいまいち
私は他の人よりもラストにこだわりすぎかもしれません。でもやはりラストをびしっ!と決めてくれたら、そこそこのストーリーでも印象に残りやすいです。洋画でも名作と言われる作品のラストは知ってても感動できます。
『宇宙兄弟』は原作はまだ続きそうなので、映画のラストは区切りの良いセクションで含みを持たせて終わるか、完全オリジナルにするかなど選択にせまられたことでしょう。そしてあーいう結果になったのだと思います。
私的には大失敗だと感じました。六太はそれまでメキメキと適性をチラ見させてきました。そしてもしかしたら本当に宇宙に行けるかも?というところまで期待しました。それなのにいきなり夢へワープした感じで拍子抜けです。
登場人物に特徴(キャラ)を感じられない
登場人物はそれほど多くありません。それなのに六太の性格はだいたいわかりますが、日々人や閉鎖空間での他の5人やJAXAの面々については大きな特徴しかつかめません。というか設定がないように感じられました。
ヒロイン?のセリカも名前は特徴的なのに、出番は少ないし女性特有の発言や六太とのからみもほとんどありません。女性も1人くらい入れましょうという雰囲気。
映画『宇宙兄弟』のテーマに恋愛シーンは必要なかったかもしれないけど、女性ならではの視点や魅力が欲しかったと思います。その点『進撃の巨人』のミカサやサシャはキャラ立ってるなーと思いますね。
夢に向かうが、幸運要素が多すぎる
『宇宙兄弟』のテーマの1つは「夢」です。おすすめポイントの中でも「夢」に向かう姿は素晴らしいと書きました。しかし他の作品のように完全な逆境から努力で勝ち取るわけではないのが残念すぎでした。
まず弟がJAXAへ申込をする部分はいいでしょう。しかしその後の面接時に作文を書いてきたり、シャンプーが泡立ちやすいとか、そんな回答した人がもし合格したなら、まじめにやった人たちの人生をバカにしすぎてます。
閉鎖空間の試験前の査定でも、兄弟で宇宙へ行った方がいいじゃん!みたいなノリで決まってるのも納得できません。それなら最初からコネ枠をもうけて一定基準をクリアすれば合格にすれば良かったと思います。
六太の性格が良いのは認めるけど、それだけで宇宙飛行士になれるほど甘い世界ではないでしょう。だからもっと正当な理由を考えるべきだったのではないかと思います。この脚本の肝だっただけに残念です。
まとめ:今日のゆめぴょんの好奇心
テーマが「夢」だったのに、もう少し困難な感じに見せて欲しかった気がします。少しの葛藤はあったけど、自分の努力ではなく外的要因や幸運でクリアしていったストーリーにはあまり共感できませんでした。
それでも「夢」を見つけて取り組む姿は素晴らしいな!とあらためて思い出せる映画でした。たまにこの王道ストーリーを見るのは自分のモチベーション維持にも役立つのでオススメです。もちろん夢をあきらめた人、忘れた人にも1度はぜひ見て欲しいです。
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ゆめぴょん(@yume_pyon)でした。ばいちゃお! こてっZzz