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『銀河英雄伝説』小説,アニメ感想やあらすじと考察!動画あり。2人の天才の物語

銀河英雄伝説 通常版

ゆめぴょん評価:★★★★★(5/5)

銀河英雄伝説は、原作が小説で漫画やアニメ化もされたSFです。2人の天才が同時期に出現して、専制と民主主義の存亡をかけて戦う物語です。あらすじ、感想や考察について紹介します。

ゆめぴょん(@yume_pyon)です。こんちはっ!

原作小説はやや古いけど、今読んでも通用する傑作です。ラノベの軽さに飽きた人なら大満足できると思います。SFスペースオペラですが、私は「歴史」だと思っています。政治や戦争について考えさせられます。ちょっとネタバレあり。

マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』は血統により受け継がれる物語です。しかし『銀河英雄伝説』は基本的には1代限りで完結します。この2作品とも、2人(2家系)の天才による運命の戦いという図式はとても似ています。

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銀河英雄伝説とは?

本編の小説だけでも10巻も続く長編SFスペースオペラです。一言では語り尽くせませんが、2つの陣営の戦いを2人の天才の視点で描いてるのでストーリーはわかりやすいです。

私がはじめて『銀河英雄伝説』を知ったのは小説版です。その時ですら、発売されてから10年以上は経っていました。最初は2巻までしか読めませんでした。その理由は読んだ人なら分かりますかね。女性ファンもここでやめた人はいると思います。

しばらくしてから、今度は一気に5巻まで読みました。物語のクライマックスです。後にアニメ版も見ましたが一番わくわくしました。そして最終10巻まで読みました。こんな完成された長編小説には、その後出会っていません

もしまだなら、ぜひ一度は見てほしいです。少し文体がかたいけど、小説なら一気に5巻まで、アニメ版なら50話くらいまでは無理してでも見てほしいです。それでダメならやめてもいいと思います。

愚民の治める民主主義」と「偉大な独裁者による専制政治」なら、どちらを選ぶのがベターかとか考えながら読み進めると更に理解が深まると思いますよ。

『銀河英雄伝説』の5つの魅力と考察

  1. ストーリーはシンプル(あらすじ紹介)
  2. 登場人物たちが個性的で憎めない
  3. 民主主義と専制政治の優劣を学べる。政治に関心を持てる
  4. 戦略と戦術の違いがわかるようになる。経営や生活にも応用できる
  5. 2人の主人公の周辺で、数多くのサイドストーリーが展開される

ストーリーはシンプル(あらすじ紹介)

小説版は世界観の説明が長くて、そこで挫折しそうな人は飛ばして後で読んでもいいと思います。アニメ版は導入部からヤンとラインハルトが戦うため、つかみはOK。

帝国側は約500年前に皇帝となったルドルフと、その子孫による独裁専制政治が続いています。能力・努力によらず血筋を重視するため、皇帝も貴族も無能な者が多いです。最近の芸能界や政界の2世や3世を見ても納得です。

同盟側はそんな帝国から抜けだして民衆による民主主義国家を建国しました。しかし時間が経つにつれ民衆が政治に対する関心を失い、演出や立ち回りの上手な政治家が出世して社会腐敗をまねきます。いわゆる衆愚政治です。

宇宙の2つの国家は適当なバランスで戦いを続けています。しかしある時、2人の天才が現れます。帝国のラインハルトと、同盟のヤン・ウェンリーです。前者は「常勝」、後者は「不敗」を最後まで貫きます。矛盾してるようだけど、間違ってはいません。

大枠のストーリーは、帝国と同盟の戦いです。その合間にラインハルトや、ヤンの周辺での事件や陰謀などがからんできます。前半の注目は「どちらが勝つか」。後半は「誰が勝利者か」。これも矛盾していません。

登場人物たちが個性的で憎めない

銀河英雄伝説の登場キャラクターの数は100人を超えますが、主要人物だけでも40人以上はいます。その誰もが個性的で歩んできた人生があります。陣営は主に3つに分かれていますが、ほとんどの人物が帝国か同盟に属しています。

ラインハルトの幼なじみとして、もう1人の主役級のキルヒアイスがいます。この物語の中で最もバランスのとれた人物です。2人が子供の頃に、夜空を見ながら誓ったことを、1つづつ実現していきます。宇宙兄弟に似てるけど野望のスケールが違いすぎます。

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ラインハルトの姉も重要です。参謀オーベルシュタインは闇の部分を担当していて嫌われ役だけど、何度も陣営の危機を救います。ミッターマイヤー、ロイエンタールのやりとりは面白いし、後半はさらに重要人物になっていきます。

同盟側はヤン・ウェンリーとその部下たちの間の、軽いトークの中に詰まった名言の数々を聞くのが楽しみでした。同盟側の軍や政治家には自分の保身しか考えない者が多くて、ヤン・ウェンリーは戦争で手柄を立ててもいつも窮地に立たされます。

2つの陣営のキャラクターを見て感じるのは、民主主義でも専制政治でも同じ人間であること。求めるものや幸せを感じる瞬間はほぼ同じということ。ローマ帝国もナチスドイツも大日本帝国も今の中国や北朝鮮やアメリカも、市民レベルでは同じだと思います。

民主主義と専制政治の優劣を学べる。政治に関心を持てる

上でもかなり語ってしまいましたが、『銀河英雄伝説』のテーマの1つは「民主主義」と「独裁専制政治」の戦いです。私たちは民主主義の時代にいるため「独裁専制」は絶対悪のように感じますが、優れた点もあります。

政治でも戦争でも「専制」の決断は早いです。戦争の時代なら「民主制」が民衆に理解を求めている間に、決断の早い「専制」に負ける確率は高いです。少なくとも初戦では。『銀英伝』でも帝国側の社会システム回復の方が早いです。

仮に能力の高い者が独裁権を持ったなら、民主制では全くかなわないくらい良い国を短期間に築くことが可能です。ゲーム・シムシティのように理想的な国家建設・運営が可能です。

しかし私利私欲の強い者や無能な2世3世が引き継いだ場合、彼らの意見に賛成するものしか周りには残らず、民衆を見ない政治がなされてしまいます。これが「専制」の負のシステムです。

『銀河英雄伝説』中でもヤン・ウェンリーは、ラインハルトの政治なら良い国を築けるだろうけど、彼の子孫の代でそれは保証できないと語ります。「民主制」が「専制」より唯一優れている点はそこであると。

逆に言うと「民主制」は多くの点で「専制」にはかなわないけど、権限を分散できるので致命的な社会崩壊は起こりにくいです。ただ政治家が有能でも無能でも同じくらいの権限しか持たないため、即効性のある社会改善は難しいです。

そして民主制では、国民1人1人の政治への関心が重要になります。極端に言うと、立候補者が全員アホな場合、一番ましな人を判断して投票するのが将来への最善の手段となるのです。

戦略と戦術の違いがわかるようになる。経営や生活にも応用できる

よく使う言葉だけど、意外と理解している人が少ないのが「戦略」と「戦術」の違い。英語ではStrategyとTactics。『銀河英雄伝説』ではヤン・ウェンリーがいろんな例を出して説明してくれます。

ヤン・ウェンリーは戦略の重要性を理解しながらも立場上実行できない天才的な戦術家です。対してラインハルトは優れた戦術家であるけど戦略面で勝ち進む人です。この違いはぜひ見て理解してください。

2人の主人公の周辺で、数多くのサイドストーリーが展開される

『銀河英雄伝説』には外伝も何冊も出ています。アニメ版でもあります。本編でも2人の主人公の物語以外に多くのサイドストーリーが展開されます。それぞれの登場人物には生きざまがあって奥が深いです。

それらのサイドストーリーが伏線になって、後に主人公の2人にかかわってくることも多いです。そして第3の陣営「フェザーン」の存在も少しづつクローズアップされます。

物語の前半からチラッと出てくる不気味な宗教団体「地球教」も存在感を増してきて、ついには表舞台の登場人物たちを翻弄します。帝国の旧貴族や衆愚政治を是正したい軍人なども重要な事件を起こしたりします。

よくこれだけの物語を作れたものだと関心します。この奥の深さ、重厚さ、細部のバランスなどは漫画では難しいかもしれません。小説ならではだと思います。『ファイブスター物語』が完成すれば、もしや…とも思うけど完成しないでしょうね。

銀河英雄伝説の公式YouTubeはないようなので、最近リリースされたゲーム動画を紹介します。

『銀河英雄伝説』の1つの残念

1つだけ残念な点をあげると「主要人物があっさりと死ぬ」ことです。これも『ジョジョの奇妙な冒険』に似てるかも。もうちょっと長生きしてほしいです。

まとめ:今日のゆめぴょんの好奇心

銀河英雄伝説は間違いなく日本が誇る名作だと思います。翻訳されてアメリカでも一部では人気だと聞きました。中国人の感想もぜひ聞いてみたいです。三国志みたいな要素もあるので中国人も好きだと思うのですが。

ラノベや漫画も良いけど、たまにはこんな重厚な物語も読みたくなります。最近こういうのに出会えないのは残念です。何かオススメあればぜひ教えてください。『攻殻機動隊』も世界観がしっかりしていて好きです。

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ゆめぴょん(@yume_pyon)でした。ばいちゃお! こてっZzz

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